デイサービス
訪問看護ステーションこみなみ
藤野 真由美
3年前に看護小規模多機能こみなみの家を開設し、間もなく利用登録となった 80代の男性H氏。
農業一心で生計を立てて3人のお子様を育て上げられた。
家に居る時間よりも田んぼや畑に居られる時間が多かった。
不明熱で 80 歳台に入院され、 安静保持による廃用症候群と診断。
元々ロ数の少なかったH氏。認知症も伴い更に無口に。
食に対する意欲はしっかり残存しており、必ず「いただきます」をされて時間がかかっても全量摂取されていた。
退院された当初は、移乗動作は介助で可能だったが後に車椅子対応となる。
退院時は皮膚トラブル·少しの力で表皮剥離を起こす脆弱性の皮膚であったが、こみなみで外気浴·散歩などを行ううちに皮膚も丈夫になっていった。
口数が少ないのに、 外出·送迎時は道案内をされたり、 好きな農業の事になると堰を切ったように話し始めるなど、
興味を持たれることにヒットした時の安堵感やホッとした感がやりがいに繋がる。
そんな風に日々を、 H氏との時間·家族との触れ合いを感じながらすごしていたが、徐々に最期の時が近づく。
状態悪化に伴い家族との時間を共有する、
一時的に緩解し家族と一緒に安堵する。再度悪化して家族を招集する。また中治りする。 を何度か繰り返じ、いよいよ最期を迎える。
家族全員が揃ったところで最期の一息。家族の表情には悲しみと安堵とが混ざり合う。スタッフ全員でこの家族様とご本人様をお世話できたことに感謝するひととき。
びっくりしたのは、クリニックの午後診療の時間を割いて死亡確認に来ていただけた F主治医の寄り添う気持ち。 F医師は H氏の息子様よりも若い医師だが、 診断しながら涙されていた。
看護師だけでなく、 在宅主治医、 介護士、他スタッフ全員の協力で、 その方想う気持ちが一つになり、また、それぞれが互いを思いやる中で生まれるチームでの達成感。それを知らず知らずでも味わうことで、私たちは成長しているのだと思う。
H氏、そのご家族、 在宅主治医、 在宅生活を支える各事業所のスタッフに感謝いたします。
訪問看護ステーションこみなみ管理者 藤野 真由美
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求人担当者
森 正和